大阪市平野区の内科・消化器内科・内視鏡内科・アレルギー科
web予約
電話予約
instagram

 高血圧症とは、常に血圧が高い状態を指します。一時的に血圧が高い場合でも、それだけで高血圧症とは診断されません。繰り返し測定しても血圧が通常より高い場合に高血圧症と診断されます。具体的には、診察室で測定した血圧が収縮期血圧(最高血圧)140mmHg以上、または拡張期血圧(最低血圧)90mmHg以上であれば高血圧症とされます。 

 心臓は収縮と拡張を繰り返し、血液を全身に送り出しています。このとき、動脈の圧力は収縮時に上昇し、拡張時に低下します。 

  • 収縮期血圧(最高血圧):心臓が収縮により最高の値に達した時の血圧
  • 拡張期血圧(最低血圧):心臓が拡張により最低の値に達した時の血圧

本態性高血圧症

 高血圧症の約90%がこのタイプで、明確な原因が特定できないものを指します。遺伝や生活習慣が関係しており、生活習慣病の一つとされています。主な原因として以下が挙げられます。

  • 肥満
  • 過剰な飲酒
  • 自律神経の調節異常
  • 精神的ストレス
  • 運動不足
  • 野菜や果物の摂取不足
  • 喫煙

二次性高血圧症

 内臓や血管などに明らかな病気があり、それが原因で血圧が上昇する場合を指します。 

 血管は通常弾力性がありますが、高血圧が続くと血管が硬くなり、動脈硬化を引き起こします。これにより、以下の病気のリスクが高まります。

  • 脳出血、脳梗塞
  • 大動脈瘤
  • 腎硬化症
  • 心筋梗塞
  • 眼底出血

さらに、心臓に負担がかかり続けることで心肥大や心不全につながる可能性があります。 

 高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれるように、自覚症状がほとんどありません。しかし、放置すると以下の症状が現れることがあります。

  • 早朝の頭痛
  • 夜間の頻尿
  • 下肢の冷感
  • めまいやふらつき
  • 呼吸困難

高血圧を放置すると脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気になる可能性があるほか、徐々に腎機能が低下して透析になってしまうこともあります。自覚症状がなくても、早めに受診し相談して下さい。

 

血圧は以下の方法で測定します: 

  1. 診察室で測る「診察室血圧」 
  1. 自宅で測る「家庭血圧」 
  1. 専用機器を使って24時間測定する「24時間血圧」 

 日本高血圧学会の基準では、家庭血圧の方が診断に優先されます。家庭血圧が135/85mmHg以上の場合、高血圧と診断されます。

降圧薬について

 「血圧を下げるく薬は一生飲み続けなければならない」と思われがちですが、生活習慣病の改善によって薬を減らせることもあります。ただし、自己判断で薬を減量・中止するのは危険です。
 降圧薬による治療は、生活習慣を改善しても血圧が目標までなかなか下がらない場合に行います。
血圧を下げる薬の種類は多くあり、各々の血圧の値や全身状態、その他の病気の有無により最適な薬を決めていきます。1剤で十分な降圧が得られない時には、いくつかの薬を組み合わせる必要がありますが、最近では複数の成分が含まれている配合錠もあり、服薬の負担軽減になっています。

おもな降圧薬

  • カルシウム拮抗薬:血管を広げて血圧を下げる。
  • ARB、ACE阻害薬:血管を収縮される体内物質をブロックして血圧を下げる。
  • 利尿剤:血管から食塩と水分を体外へ排出し血圧を下げます。
  • β(ベータ)遮断薬:心臓の過剰な働きを抑制し血圧を下げる。

お薬以外の血圧を下げる方法

生活習慣の改善で血圧の予防や改善が期待できます。具体的には以下を実践しましょう。

  • 減塩
  • 節酒
  • 適度な運動
  • 禁煙
  • ストレス管理

運動のすすめ

速歩やスロージョギングなどの有酸素運動が推奨されます。週180分以上、または1日30分程度を目標に無理のない範囲で継続しましょう。急な強い運動は避け、少しずつ体を慣らしていくことが大切です。

PAGE TOP