大阪市平野区の内科・消化器内科・内視鏡内科・アレルギー科
web予約
電話予約
instagram

急性/慢性胃炎

 胃炎は、胃の粘膜に炎症が起きる病気で、急性胃炎慢性胃炎に分けられます。どちらも組織学的に胃粘膜内に炎症細胞浸潤が認められることが特徴的です。

急性胃炎

・薬の影響(特に痛み止めなど)
・飲酒や喫煙
・ストレス

慢性胃炎

ヘリコバクター・ピロリ菌(H.pylori)への感染
・長期間の薬の使用
・自己免疫異常によるA型胃炎

急性胃炎

・みぞおちの痛み
・吐き気や胃の不快感
・お腹の張り
・食欲不振
・出血のある場合は、吐血や黒い便(タール便)

慢性胃炎

・急性胃炎に似ていますが、症状がはっきりしないことが多い。
・特に高齢者の方は自覚症状が少ないことがあるので注意が必要。
・痛み止め(NSAIDs)を長期間使用している場合、症状がないのに胃の粘膜が傷ついていることがある。

胃炎が疑われる場合、最も確実な診断方法は「胃カメラ検査」です。

急性胃炎

特定の血液検査はありません。

慢性胃炎

・胃カメラ検査で胃の粘膜の状態を確認する。
・胃カメラ検査で萎縮性胃炎を認めた際には、ピロリ菌感染の有無を調べる。
-内視鏡検査で行う検査:胃の粘膜の一部を採取し調べる。
-内視鏡を用いない検査:呼気検査(尿素呼気試験)、便の検査、血液・尿の抗体検査

注意点

・一部の薬(胃酸を抑える薬、抗生剤など)は、ピロリ菌の検査結果に影響を与えることがあります。
・胃カメラ検査の所見と組み合わせて、総合的に診断することが大切です。

以下の病気も胃炎に似た症状を起こすため、慎重な診断が必要となってきます。

・胆石症
・急性膵炎
・炎症性腸疾患
・機能性ディスペプシア(胃の不良があるが、検査では異常が見つからないもの)
問診が非常に重要であり、器質的疾患を疑う場合は血液検査、腹部超音波検査、内視鏡検査を行い、正確な診断を行います。

急性胃炎

・症状が強い場合は、数日間の絶食が必要なこともある。
・主に対症療法(胃酸を抑える薬、胃の粘膜を守る薬)を行う。
・原因(ストレスや薬など)を取り除く。

慢性胃炎

・ピロリ菌感染がある場合は除菌療法を行う。
・薬の影響による場合、可能であれば薬の中止、または胃を保護する薬の併用。
・機能性ディスペプシアの可能性がある場合、消化管の動きをよくする薬(モサプリド、アコチアミド、六君子湯など)や、場合によっては抗不安薬の使用も検討する。

治療後の注意点

・急性胃炎は原因を取り除けば数日で治ることが多い。
・ピロリ菌を除菌した後も、胃がんのリスクを考慮し、1~2年ごとに胃カメラ検査を受けるのが望ましい。
・長期間薬を使用する場合は、定期的に胃の状態を確認する。

 胃炎は多くの人が経験する病気ですが、原因や状態によって対処法が異なります。特にピロリ菌感染慢性胃炎だけでなく、胃潰瘍胃がんの原因にもなるため、早めの検査と適切な治が重要です。気になる症状がある方は、ぜひ当院へご相談下さい。

PAGE TOP